自動販売機に関する基礎知識

日本では全国津々浦々、山頂や岬の果てまで設置してある自動販売機ですが、その起源は意外なほど古く、紀元前のエジプトまで遡ることができます。
人類初とされる自動販売機は、物理学者であり数学者でもあったヘロンの著書『気体装置』に記述があり、いわば「聖水自動販売機」と呼ばれているものです。
これは硬貨を投入すれば水が出るという仕組みのもので各地の神殿や寺院に設置されていたようです。
日本で本格的に導入されたのは1962年頃で、それ以降急速に普及し、ピーク時である2000年には550万台以上設置されていました。
それからは徐々に減少傾向にあり2020年には404万台ほどになっていますが、依然と世界でもトップクラスの普及数・普及率を誇っています。
単純な普及台数ではアメリカの方が多いようですが、人口や面積当たりの普及率では日本がトップだと言われています。
イメージとしては飲料を扱っている自動販売機が多いでしょうが、実際にその感覚は正しく、おおむねどの年代においても4割から6割ほどが飲料の自動販売機で占められています。
次いで多いのは両替機やコインロッカーなどが該当する自動サービス機がで、こちらは全体の3割ほどの割合です。
日本では減少傾向にある自動販売機ですが、現金ではなく電子マネーによる決済ができるスマート自販機の登場により海外では設置が増えている場所もあります。
日本では現金と電子マネーの両方を扱っている自動販売機が増え始め、徐々にスマート自販機に置き換わっていくとの予測が立てられています。